D2Cブランド スモールビジネスの作り方

BASE vs Shopify 徹底比較!初心者におすすめのネットショップはどっち?

D2Cブランドを始めるならまずショップ選びから

近年、「自分のブランドを持ちたい」と考える人が増えています。その背景には、いくつかの社会的な流れがあります。

例えば、コロナ禍をきっかけに多くの人が働き方や生き方を見直し、副業やフリーランスという働き方が一般的になってきました。
さらに、SNSの発達によって、個人でもブランドを発信しやすくなり、“自分の想いや世界観を直接伝えて商品を売る”というD2C(Direct to Consumer)モデルが注目されています。

つまり、今は誰でもスマホ1つでショップを開設し、商品を全国・世界に向けて販売できる時代です。

しかし、「売りたいものはあるけど、どうやって売るの?」「本当に需要があるの?」と不安になる人も多いと思います。

実際、商品の質やセンスだけでなく、「どのサービスを使って、どのように届けるか」がとても大切になってきています。
ネットショップを始めるにあたっては、集客・販売・運営のしやすさが売上を左右します。

そこでこの記事では、初心者に人気の高い2つのネットショップ作成サービス「BASE」と「Shopify」に注目し、それぞれの特徴や違いをわかりやすく解説していきます。

なぜこの2つなのか?

  • BASEは、日本国内で圧倒的に多くの個人ユーザーが使っており、無料で始められる安心感があります。
  • Shopifyは、世界中で支持されており、ブランドを本格的に育てたい人に向いている高機能なサービスです。

この2つを比較することで、「自分にはどちらが合っているか?」が明確になり、理想のスタートを切るためのヒントがきっと見つかるはずです。

 

BASEとShopifyってどんなサービス?

「BASE(ベイス)」と「Shopify(ショッピファイ)」は、どちらも“自分だけのオンラインショップ”を作ることができるサービスです。

「ネットショップってむずかしそう…」「自分にもできるのかな?」と思う人でも、今はとても簡単に始められる時代です。
この2つは特に、初心者にも使いやすいと人気のあるツールなんです。

 

BASE(ベイス)とは?

  • 日本生まれのネットショップ作成サービスで、主に日本市場に向けた販売を得意としています。
  • 特徴的なのは「初期費用も月額も無料」であること。
    商品が売れたときにだけ、販売手数料(6.6%+40円)が引かれる仕組みなので、最初にお金をかけずに始めることができます。
  • 操作も非常に簡単で、パソコンやスマホから「商品写真をアップロードして、価格と説明文を入力する」だけでショップが完成します。
  • テンプレートがあらかじめ用意されているので、デザインの知識がなくても、見た目の良いお店を作ることができます。
  • サイト公開後は、注文が入ったらスマホ通知が来るなど、初心者でも安心して管理できる設計になっています。
  • BASE独自の集客サポート(例:ショッピングアプリへの掲載、Instagram連携、クーポン配布機能など)もあり、販売経験がなくても一定の導線が用意されています。
  • 趣味で作ったアクセサリーやお菓子、ハンドメイド雑貨など「個人の作品」を手軽に売ってみたい方にぴったりのサービスです。

 

Shopify(ショッピファイ)とは?

  • Shopifyはカナダで生まれた、世界中で利用されているネットショップ作成サービスです。
    アメリカやヨーロッパ、アジアでも広く使われていて、現在175カ国以上、数百万以上のショップが運営されています。
  • 基本プランは月額約33ドル(日本円でおよそ4,800円)から。
    料金はかかりますが、その分使える機能がとても充実しています。
  • 最大の特徴は「カスタマイズの自由度」が高いことです。
    例えば、商品ページの構成、カートの見せ方、トップページのデザインなどを自分の好きなように設定できます。
  • 多言語・多通貨に対応しており、海外のユーザーにもスムーズに販売ができます。
    日本語ページ+英語ページなどを分けて表示できるため、グローバル展開を考えている人にも最適です。
  • また、アプリストアには数千種類の拡張機能があり、「レビュー表示」「定期購入」「メールマーケティング」など、必要な機能を自由に追加できます。
  • Shopifyは、規模の小さい個人ブランドから、ナショナル企業・有名ブランドまで幅広く採用されています。
    売上が増えた後もずっと使い続けられるという安心感も大きなメリットです。
  • 最初から自分の世界観を大切にしたデザインにしたい方や、SNSや広告を使ってしっかり売っていきたい方、海外販売を見据えた展開を考えている方にとって、非常に頼りになるプラットフォームです。

 

 比較で見る違いとポイント

ここでは、BASEとShopifyをさまざまな観点から比較してみましょう。
初心者にとって大切なのは「どれくらい簡単に始められるか」「どんな機能が使えるか」「将来的に拡張しやすいか」などのポイントです。
表だけではわかりにくい部分も、以下で一つずつ解説していきます。

比較項目 BASE Shopify
初期費用・月額 0円 月額33ドル〜
手数料 売れたときに6.6% 決済手数料+月額
デザインの自由度 テンプレから選ぶ カスタマイズ自由
多言語対応 ×
アプリ連携 少なめ 豊富(数千種類)
販売の対象 日本中心 海外にも対応
難易度 やさしい 少しハードル高め

 

■ 初期費用・月額

BASEは初期費用・月額無料なので、初心者でもノーリスクで始められます。
一方、Shopifyは月額33ドル(約4,800円〜)がかかるため、ある程度の投資を前提に考える必要があります。

 

■ 手数料

BASEは「売れたとき」に6.6%+40円の手数料がかかります。
Shopifyは月額制のほかに、クレジットカード決済などの手数料が別途発生しますが、販売額が大きくなると割安になる傾向があります。

 

■ デザインの自由度

BASEはあらかじめ用意されたテンプレートから選んで、色や文字を変えるだけでショップが作れます。
ShopifyはHTMLやCSSの編集も可能で、細かいカスタマイズが可能。
ブランドイメージを大事にしたい人に向いています。

 

■ 多言語対応

BASEは日本語専用。海外の顧客に対応するには不向きです。
Shopifyは標準で多言語表示が可能で、グローバル販売を目指す人には大きな強みになります。

 

■ アプリ連携

BASEにもいくつかの拡張機能がありますが、Shopifyは「アプリストア」と呼ばれる巨大なマーケットがあり、数千種類のアプリで機能を追加できます。
顧客管理、メール配信、定期購入など、成長に応じて機能を増やせる柔軟さが魅力です。

 

■ 販売の対象

BASEは日本市場に最適化されており、国内販売に特化した設計。
Shopifyは国際販売にも対応しており、海外に向けてブランドを広げたい人に向いています。

 

■ 難易度

BASEは初心者にとって最も始めやすい設計です。
Shopifyはカスタマイズの自由度がある分、設定項目も多く、学習コストが少しかかります。
ただし、公式ヘルプや日本語ガイドも充実しており、慣れれば問題ありません。

 

 

初心者が注目すべきポイント

初心者にとって大切なのは、「作りやすさ」「わかりやすさ」「続けやすさ」の3つです。
ここでは、それぞれの観点からBASEとShopifyの特徴を詳しく解説し、つまずきやすいポイントにも触れながら説明していきます。

■ デザインの扱いやすさ

  • BASE:テンプレートから好きなデザインを選び、商品画像や説明文を入力するだけでショップが完成します。
    HTMLやCSSの知識は一切不要。
    迷いやすいのは「どのテンプレートを選べばよいか?」という点ですが、まずは見た目が好みのものを選んで試してみましょう。
  • Shopify:自由度が高く、細かいデザイン調整が可能ですが、そのぶん「設定項目が多すぎてどこを触ればいいのか分からない」と悩む人も多いです。
    テーマ設定画面から段階的に調整できるので、最初は既存のテンプレートに沿って始めるのが安心です。

 

■ マーケティング・集客面

  • BASE:Instagramとの連携、クーポン発行、BASE内のショッピングモール掲載など、初心者向けの集客ツールが備わっています。
    ただし、「投稿しただけで売れない」と悩む人が多いです。
    まずはInstagramやXで商品のストーリーを発信して、商品ページへの導線を工夫しましょう。
  • Shopify:Facebook広告、Instagram広告、Google広告など本格的な連携が可能。
    さらに「Shopify Email」や「ポップアップ表示」などリピーター対策も豊富です。
    始めたばかりの方は「何から使えばよいか分からない」となることが多いため、まずはSNSとの連携→基本のメールマーケからスタートがベターです。

 

■ 在庫・注文管理のしやすさ

  • BASE:スマホアプリでも使える管理画面があり、注文が入ると通知が来るので、初めてでも戸惑いにくい設計です。
    ただ、「商品ごとの在庫設定を忘れて在庫切れに気づかない」こともあるので、出品後は在庫管理の習慣をつけると安心です。
  • Shopify:在庫や売上の分析機能が豊富ですが、「見た目が英語中心で分かりづらい」と感じる方もいます。
    管理画面の日本語化が進んでいるとはいえ、一部表記が難しいことも。最初はチュートリアル動画や日本語サポートを併用して学びながら進めるとスムーズです。

このように、どちらのツールも初心者に配慮されていますが、つまずく場面では「何を触ればよいかわからない」「集客がうまくいかない」「売上が出ないとモチベが下がる」などの共通課題があります。

そんな時は、“完璧なショップを作る”のではなく、“とにかく公開して、誰かに見てもらう”というスタンスが大切です。

 

 

どっちが向いてる?目的別おすすめ

「BASEとShopify、結局どっちを選べばいいの?」と悩む人は多いと思います。
初心者にとっては、料金・使いやすさ・販売規模・将来の展望など、いくつかの視点から検討するのがポイントです。
以下に、選ぶ際に見るべき項目と、それぞれに向いている人の特徴を詳しくまとめました。

■ 選ぶときのチェックポイント

  1. どれだけお金をかけられるか(予算)
    • 初期投資をできるだけ抑えたい → BASE
    • 成長を見越して月数千円払える → Shopify
  2. 販売の対象(日本向け or 海外も含めるか)
    • 日本国内向けでOK → BASE
    • 将来的に海外にも展開したい → Shopify
  3. 作業スキルやネットリテラシー
    • デザインや設定が苦手 → BASE(初心者向けに設計)
    • ある程度カスタマイズや広告もやりたい → Shopify
  4. どれくらい本格的にやりたいか
    • 趣味・副業でまず試したい → BASE
    • 事業として成長させたい → Shopify

BASEがおすすめな人:

  • 初期費用をかけずに、気軽に試してみたい人
  • 「売れたらラッキー」くらいの軽い気持ちで始めたい人
  • 日本国内に限定して、配送ややり取りも簡単に済ませたい人
  • 操作が難しいのは苦手、シンプルな作りがいいという人
  • すでにInstagramやXなどでフォロワーがいて、まずその人たちに販売してみたい人

Shopifyがおすすめな人:

  • ブランドを育てていきたいと考えている人
  • 複数の商品を展開したい人、商品ジャンルが多い人
  • 多言語・多通貨で海外ユーザーにもアプローチしたい人
  • デザインにこだわりがあり、世界観を表現したい人
  • 広告・マーケティングにも力を入れたい人(アプリ連携を活かしたい)

「どちらを選ぶべきか」は、あなたの今の状況と、これから目指すゴールによって変わります。

たとえば、「まずは副業で気軽に始めて、慣れてきたら本格的にブランド化したい」という人は、BASEでスタートしてShopifyに移行するステップもおすすめです。

大切なのは、始められる方法でまず動いてみること。 行動してからの学びのほうが、何倍も濃く、成功につながります。

 

 

実際のショップ事例

BASEの成功事例|手探りのアクセ作家が人気ショップに

大阪在住の主婦・ミユキさん(仮名)は、趣味で作っていたビーズアクセサリーを「誰かに届けたい」と思い、BASEでショップを開設しました。

最初は「本当に売れるの?」という不安だらけ。
初めてのネットショップ運営に戸惑いながらも、SNSでの発信や写真の撮り方を少しずつ工夫。

最初の2ヶ月はほぼ売れず、挫折しかけたそうです。
しかし、「自分らしい世界観を出す」ことに注力し、色味や背景にもこだわって写真を刷新。
その後、Instagram経由で少しずつフォロワーが増え、注文も月に数件から月50件以上へと成長。

今ではBASEの公式ピックアップにも選ばれる人気ショップとなり、月3〜5万円の安定した副収入を得ています。

(参考:BASE MAG.「インスタで魅せる!主婦作家のネットショップ活用術」https://baseu.jp/)

 

Shopifyの成功事例|「どこにもない服」を世界へ届ける挑戦

東京の若手デザイナー2人が立ち上げたD2Cブランド「エチカ・ユニフォームズ(Ethica Uniforms)」は、コロナ禍に立ち上がったアパレルブランド。

彼らは「好きなデザインの服が見つからないなら自分たちで作ろう」と決意し、クラウドファンディングで資金を集め、Shopifyで公式サイトを開設。

立ち上げ当初は在庫過多や配送遅延など、多くの課題に直面。
しかし、顧客からのフィードバックを迅速に反映し、「試着無料」「返品OK」など、購入への心理的ハードルを下げる工夫を導入。

Instagram広告とShopifyアプリを活用して海外展開にも成功し、現在では日本国内に加えてアメリカ・台湾・シンガポールからも注文が入るように。
2023年には月商100万円を突破しました。

(参考:Shopify公式ブログ「成功する日本発D2Cアパレルの秘密」https://www.shopify.com/jp/blog/d2c-brand-japan)

 

まとめ|迷ったらどちらが合っているかを基準に

BASEもShopifyも、それぞれに魅力と特徴を持った優れたネットショップ作成サービスです。

もしあなたが、「ネットショップって難しそう」「本当に自分にできるのかな?」と感じているなら、まずは“BASEで気軽に試してみる”という選択が安心です。
初期費用ゼロで、スマホからでも始められる気軽さは、まさに初心者の強い味方です。

一方で、「自分のブランドを育てたい」「世界中の人に届けたい」といった想いがあるなら、Shopifyはその夢を形にするための強力なパートナーになります。
最初は覚えることも多いかもしれませんが、それを上回る自由度と将来性が待っています。

大切なのは、“完璧なスタート”を切ることではなく、“まずは始める”こと。 最初の一歩が踏み出せれば、そこから道は自然に拓けていきます。

「このアイデア、誰かの役に立つかも」 「この商品、私だけじゃなく、誰かも欲しがってくれるかも」

そんな小さな気持ちが、やがて大きなビジネスの種になります。

あなたのショップが誰かの心に届く日を、今日から始めてみませんか?

ネットショップは、思っているよりもずっと近くにあります。あなたのチャレンジを、BASEやShopifyがしっかり支えてくれるはずです。

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